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【レポート】女性のための創業スクール2022 第1回

<テーマ>
起業に興味があるけど、何から始めればいいの

<講師>
上田商工会議所 中小企業相談所経営支援課 中小企業診断士
今井 裕さん

<日程>
2022年7月1日(金)9:30~12:30   

毎年恒例となっている「女性のための創業スクール」、今年度も開催いたしました。
今回は4日間の日程で、創業とは何か、どのように進めていけば良いのか、どのように自分のやっていることを広めていけば良いのか等を学べるようになっています。

先輩起業家とのランチ会や交流会も組み込んでいるので、実際に創業を経験したお話も聞くことができます。
さらに、グループワークを取り入れた回もありますので、参加者同士、意見交換したり、仲間を増やしたり、相談相手が増えたりするかもしれません!

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第1回のテーマは、創業の骨格となる“創業についての基礎知識”を学ぶことです。

講師は、上田商工会議所 中小企業相談所経営支援課中小企業診断士の今井裕さん。
今井さんは、商工会経営指導員として約30年現場での企業支援(経営支援・創業支援)を行ってきたご経験があり、豊富な経験や知識、バイタリティあふれるアドバイスに定評があります。

「配布した資料だけでなく、どこの本にも書いていない、今まで誰も語っていないポイントを折々織り交ぜて説明したい」
今井さんの力強いお言葉から講義がスタートしました。


[講義の概要]
1.何から始めればいいの?
2.開業するときに必要な手続き
3.ビジネスプランのつくり方(販売計画の立て方・費用の見積り方)

[1.何から始めればいいの?]
まずは創業前におこなうことについて。
創業計画書の作成に向け、創業についての思いや考えを整理する方法をレクチャーいただきました。
創業の動機や創業する事業についての経験や知識、自分の資質と協力体制、商品・サービスの特徴、事業資金など、創業前に認識したいチェックポイントについて詳しく教えていただきました。
資料では多岐にわたる項目が挙げられていましたが、ひとりひとりが発想できる方法や、‘あなたの仕方’で書き出していくことをまず実施してほしい、とのことでした。

[2.開業するときに必要な手続き]
続いて、開業に必要な届出書について学びます。
資料では、個人事業と法人事業に分け、それぞれの事業の創業時に必要となる書類が一目で分かるようになっています。手続時に注意したいポイントを交えながら解説いただきました。なお、各種書類を作成した際は、手元にコピーを保管しておくことが重要とのこと。
加えて、「開業〇か月前にやること」や「開業〇日前にやること」「開業日にやること」など創業準備のスケジュールについてもご提示いただきました。時期別に必要な手続きを知ることで、創業における具体的な日程がイメージできたのではないでしょうか。

[3.ビジネスプランのつくり方(販売計画の立て方・費用の見積り方)]
ここでは、創業計画書を作成するポイントについて学びます。創業計画書の作成にあたっては、その基本事項を考え、創業計画書の作成意義やその内容を明確にすることが必要とのこと。今回初めて提示いただいた「創業ビジネスデザイン図」の書き方の要点についても説明いただきました。また、個人事業と法人事業の違いや販売計画、仕入計画、収支計画、資金計画などの要所についても教えていただきました。さらに、県で定める創業計画書の様式をご提示いただき、記入項目のうち注意したい項目について学びました。

[ワーク]
講義後のワークでは、参加者の皆さんに「創業ビジネスデザイン図・開業までのスケジュール書き込み」をおこなっていただきました。
こちらは事前課題としてご提供した資料ですが、講義を聞いて改めて書き込んでいただくことも可能。今井さんからは、「創業ビジネスデザイン図」の空欄(まだ認識できていないポイント)を埋める必要性や、同業他社と競合するために「提供する商品・サービスの特徴や独自性を見出す」ことの重要性等をご指摘いただきました。また、事前にご提出いただいた参加者に向けて、コメントや具体的なアドバイスをしていただく場面も。

質疑応答の時間帯では、会場とオンライン両方の参加者からご質問を頂戴し、今井さんに答えていただきました。

〔自己紹介〕
グループトークに入る前に、自己紹介として参加者の方に「お名前」「住んでいる市町村」「創業している業種もしくはどのような業種で創業したいか」について1分程度お話いただきました。
会場参加者はカメラ前で、オンライン参加者は顔をお見せいただく形で自己紹介。創業の動機は各人各様で、皆さん様々な思いを持ちながらクールにご参加いただいていることが分かりました。


〔グループトーク〕
つづいてグループトークの時間に入ります。
会場参加者をA,B,C,Dの4つのグループに分け、オンライン参加の方はオンライン全員で1グループとさせていただきました。「創業ビジネスデザイン図」「開業までのスケジュール」を元に、現在の状況や悩んでいること、相談したいことについてお話いただきました。
今井さんにも各グループに回っていただきました。各クループ、にぎやかながらも真剣にお話されていたのが印象的でした。ここで出会ったご縁を今後にも活かしていただけるとなお幸いです。

最後に今井さんから、
「女性の場合は家庭や子育て、介護といった事情を踏まえながら創業を考えなければならない。今日のキーワードとしていただいた‘あなたの仕方で創業を考えていただく’ことが重要」
「今日お話ししたことがベースになるので、後3回の講義も踏まえてもう一度今日の講義に立ち返っていただいて、もう一度最初のところから皆さんの事業を見直していただきたいと思っています」
「‘創業に関してどこに相談するか’という点からリサーチが始まっている。どの相談先にどのような相談をしたらいいのかを見極めた上で進めていただくとより効率的に進めることが可能になります」
とのコメントをいただいて第1回の講義は終了となりました。


受講者からは、
「創業時にクリアしなければならないポイントが整理できました。また、個人事業主と法人の違い、プライシングのやり方など、実際に手を動かしてみると「あれ?」となりがちなポイントが概観できたのはよかったです」
「自分の頭だけで考えていた所から視野が広がりました。様々な角度からビジネスの可能性を見出せるチャンスを見つけたいと思います」
など、多岐にわたる意見が寄せられました。

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講師の今井さんには、冒頭の言葉通り、創業に精通した方ならではのノウハウや雑談を交えながらお話いただきました。
特に印象に残ったのは、コロナ禍で実施した感染症対策の中にマーケティングに活用できる要素があったという点。日常の些細なことの中に「創業やビジネスに関連するヒント」が隠されているのかもしれません。

「創業」というとひとりで進めていくことが多く、孤独を感じることがあると先輩起業家から伺っておりますが、スクールの中で、同じ志を持つ皆さんに集まっていただき、交流していただくことで孤独感を払拭できる機会になればと考えております。

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「女性のための創業スクール」第1回のレポートをお届けしました。
次回は【自分の強みを理解して創業に活かす【自己分析】】です。お楽しみに!



✅女性のための創業スクール2022、他の回のレポートはこちら⇩



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